日記

急性腰痛のQ&A

今日は急性腰痛の対処法と予防についてお話しします。


急性腰痛とはいわゆるギックリ腰のことで、『重い物を持ち上げようとしたら、急に腰に激痛が・・・』『立ち上がろうとしたら、腰が痛くて動けなくなった・・・』なんていう話を聞いたり、ご経験がある方も多いのではないでしょうか?


私も初めてギックリ腰になった時には、初めてでしたが、『これはギックリ腰だ…!!』とすぐにわかりました。

 
ギックリ腰の痛みに関しては色々話を聞いてはいたものの、実際に自分がなってみると、本当に激痛で動けず…  


仕事中だったこともあり、『どうしよう…』とかなり焦ったことを覚えています。


ギックリ腰は程度によって多少個人さはありますが、日常生活もままならない程の激しい痛みは始めの2〜3日で、それを過ぎると徐々に痛みは自然と落ち着いてきます。


しかし、無理に動いてしまったり、間違った対処法をしてしまうと、痛みが長引いてしまうだけでなく、慢性腰痛につながる恐れもありますので、対処法や再発の予防についてきちんと知っておくことが大切です。


1. まず、ギックリ腰なってしまったら…??


無理に体を動かそうとせず、落ち着いて横向きになり、軽く体を丸めるようにして安静にしましょう。


もしも痛みに左右差がある場合は、痛みの強い方が上になるように横向きになって下さい。横向きが厳しい場合は、とにかくその時に1番楽な体勢をとり、安静を心掛けてみて下さい。


しばらく安静にしていると、痛みが少し和らいできます。もしも動けるようであれば、接骨院・鍼灸院等を受診して下さい。そして、できる限り普段通りの生活を心掛けましょう。


動くことが難しい場合は無理をせず、その日は極力安静を心掛けて下さい。


2. お風呂で温めたら楽になる・・・??


慢性腰痛の場合は、温めると筋肉が緩み楽になることが多いのですが、ギックリ腰のような急性腰痛の場合、炎症が起きている状態なので、お風呂で温めると悪化する恐れがあります。


炎症が起きている状態とは、何もしなくてもズキズキと痛む・熱感がある・腫れぼったいといった症状をいいます。


お風呂はできるだけシャワーで手短に済ませるようにしましょう。


3. コルセットはした方がいいの・・・??


ギックリ腰の早期回復の近道は、『できる限り普段通りの生活を心掛けること』です。コルセットをすると、多少動きの制限は出るものの痛みが少し楽になります。


その結果、普段通りの生活に少しでも近付けることができるのであれば、使うことをオススメします。


 動きの制限によって、決して無理はしないようその都度気付かせてくれるので、悪化を防ぐことにもつながります。

巻き方にもいくつかポイントがありますので、ぜひ参考にしてみて下さい。


①まず、コルセットの正しい位置は、コルセットの縦幅のちょうど真ん中に 腰骨ががくる位置です。


よくウエストの部分に巻いている方がいらっしゃいますが、ウエストではなく骨盤を絞めるように巻きましょう。


②そして、お腹をしっかりへこませた状態で巻くようにして、腹圧を高めるようにします。


このようにお腹をへこまさず、ユルユルの巻き方ではあまり効果はありません。


動いていると少しずつ緩んでくるので、トイレに行った時など定期的に巻き直すようにしましょう。

4. 痛くて仰向けで寝られない・・・

ギックリ腰の方の大半は仰向けで脚を伸ばして寝るのが困難です。これは筋肉や骨の構造上、仰向けになり脚を伸ばすことにより、腰に力が集中してしまうからです。

仰向けで寝ると痛い場合は、膝の下に丸めた毛布などを入れて、膝を90°ぐらい曲げて体育座りの状態で寝るのが良いでしょう。

また、痛い方を上にして横向きになり、抱き枕などを抱いて寝るのもオススメです。

5. 起き上がろうとしたら激痛が・・・


いつも通りガバッと起き上がろうとするのは絶対に厳禁です。
まず、どちらか楽な方にゆっくり横向きになります。


ベッドの場合は、足が下せる位置までそのままゆっくり前進移動しましょう。
そして、足だけ床に下ろしたら、腕を使ってゆっくり横向きのまま起き上がります。


布団の場合は、足を下ろすことができないので、膝を曲げて横向きになり、腕を使ってゆっくり横向きのまま起き上がりましょう。


ギックリ腰の痛みが落ち着いた後も、このように起き上がる習慣を付けることで、起床時に腰を痛めるリスクを防ぐことができます。


6. 少しでも激痛を減らす為には・・・


膝を使って腰は真っ直ぐの状態で体をくの字に曲げるようにすると、お腹に力が入るので、お腹の力で腰をサポートすることができます。


腰を曲げるのではなく、股関節と膝を曲げるのがポイントです。


朝、顔を洗う時などは足を開脚した状態で、体をくの字に曲げるようにしましょう。


靴下や靴を履く場合は、足を前後に開脚して体は真っ直ぐのまま床に下ろしていくようにします。

このような姿勢は腰に1番負担が掛かります。そして、再発の原因にもなりますので、普段から膝を使うように心掛けましょう。


7.  他に何か気を付けることは…?? 


◎炎症が起きてる間は、アルコール・香辛料等の刺激物の摂取は控えましょう。
血行が良くなることで炎症が悪化し、痛みがひどくなることがあります。

◎地べたに直接座ることや低い椅子に腰掛けることはやめましょう。
腰を深く曲げることになるので、腰にとても負担が掛かります。


できるだけ高い椅子に軽く腰掛けるようにすると、腰が真っ直ぐな状態を保てるので、立ち上がりもスムーズです。

◎痛いけどまだ動ける!やっと痛みが治まってきた!・・・そんな始めた時こそ、油断は大敵です。


痛いけどまだ動ける時に多いのが、ついつい無理をしてしまい、悪化させてしまうことです。


また、痛みが軽減し始めた時に多いのが、痛みが無くなった途端、急に今まで気を付けていたことをすっかり忘れてしまい、再発させてしまうことです。


何度も繰り返している方は、このパターンが多いのではないでしょうか?


11月に入り、当院にもギックリ腰で来院される方が増えています。


ギックリ腰でお困りの方はもちろん、何となく腰が重い・張っている・痛い…
そんな方はギックリ腰になる前に早めの来院をオススメします。

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