日記

慢性閉塞性肺疾患に「はり治療」が有効?

ニュースを見ていると健康系の情報が沢山あり、おかしな情報も沢山ありますが、たまに鍼灸のニュースが出てくることがあります。

11月13日にYAHOO!ニュースのトップ(地域)で、福島医大会津医療センター漢方医学口座の鈴木雅雄鍼灸学・呼吸器学淳教授らの研究グループが、たばこが主因とされる慢性閉塞性肺疾患(COPD)による栄養障害に対して、はり治療が有効だという研究結果を発表したと出てきましたね。

研究では、はり治療を行ったグループは、胃の運動や栄養吸収を促進し、抗炎症作用が確認されたようです。

COPDはニュースでもよく目にする疾患ですが、喫煙が原因の生活習慣病と言われ、肺気腫と慢性気管支炎と以前は呼ばれていました。COPDの症状は、風邪ではないので、咳や痰がでて、だんだんと息苦しくなってしまい、息を吐き出しにくくなってしまいます。

論文の内容はインターネット上でもみることができます。
https://bmccomplementalternmed.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12906-018-2341-3

詳細は論文を読んで見るとわかるのですが、中府(ちゅうふ)、太淵(たいえん)、扶突(ふとつ)、関元(かんげん)、上脘(じょうかん)、足三里(あしさんり)、太渓(たいけい)、完骨(かんこつ)、肺兪(はいゆ)を使っているようで、他には、天柱(てんちゅう)、大杼(だいじょ)、脾兪(ひゆ)、腎兪(じんゆ)、気海(きかい)を使っているようです。

鍼灸は世界中で行われていて、ツボの名前は漢字だと伝わらないので、アルファベットと数字で書かれているので、分かりやすいのですよね。例えば、中府は英語だとLU1と書かれます。

使っているツボは、首、後頭部、お腹、背中、手、足と全身になっているので、全身に鍼をしていくことで、現代医学的には自律神経に作用し、血行が改善して、施術の効果が出たのではないかと考えられます。

東洋医学的には、呼吸に関わるところを強く施術をしているのが分かるので、他のツボを使っても効果が出るのではないのかなと考えられるところですね。

施術の頻度は、1週間に1回で12週間(3カ月)なので、3カ月で変化が出てきたということですね。鍼灸や整体などを行っている人達の間では、慢性閉塞性肺疾患でも変化が出るよという話を聞くこともあるので、こういった研究が多くなってくれば、辛さで苦しんでいる人の手助けになりますね。

もちろん、効果には個人差があるので、絶対という保障をすることができないのが、医療という分野ですが、多くの人に役立つのであれば、広く普及していって欲しいですね。

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